イベントレポート

XVL Solution World 2006 講演レポート

セミナーでの講演をレポートで公開します

事例紹介

ユーザー講演

射出成型金型工場でのデジタルエンジニアリングと技術情報伝達

山形カシオ株式会社
部品事業部 技術部 次長

高谷 浩志 氏

部品事業部では携帯電話を始めとする情報機器端末を主に扱っている。この市場は商品の競争が激しく、商品のライフサイクルは非常に短くなってきている。こうした中で、お客様であるセットメーカーからも開発リードタイムの短縮や短期集中生産を求められている。

私達はデジタルネットワークをベースとした生産準備期間の短縮、成形品の安定供給に努め、これに応えてきた。CAD、CAM、CAE など 3次元データの活用には何年にも渡り取り組んで来た。これによって品質面、精度面では確かに効果が出た。

しかしなかなか本来の目的であるリードタイムの短縮につながらなかったのが実状だった。なぜ 3次元データでうまくいかないのか?

図面とは設計者の意図も含めて具現化したものであり、単なる形状伝達のツールではない。3次元データでは形状の伝達のみであり、2次元の図面を起こさないと、そうした情報が伝わらないという問題があった。

れに対して、設計情報、技術情報を下流に伝達するという意味合いと、進捗状況、負荷状況など金型生産工程の管理を一括して改善しようと工程管理システムと XVL を合体したような形での業務に切替えてきた。加工工程のパート図の中に XVL を貼り付けて、現場の方でいつでも加工の工程と進捗状況とその現物のデータが見れるような連係をとっている。

XVL Notebook を中心に設計技術情報の伝達を図り、また XVL Web Master を組立での規格の確認、位置の確認に活用している。

こうした取り組みの結果、製作期間を大幅に削減する事ができた。今後はさらに外注、部品メーカーへの情報伝達や、寸法評価といった場面にも3次元データを活用する範囲を広げていきたいと考えている。

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