イベントレポート

XVL 3次元ものづくり支援セミナー2011 講演レポート

セミナーでの講演をレポートで公開します

事例紹介

パートナー講演4

大容量・設計データ 送受信サービス 新登場

株式会社日立ソリューションズ

白土 浩司 様
営業推進本部 拡販推進部 主任

会社紹介

株式会社日立ソリューションズは日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社と株式会社日立システムアンドサービスが2010年10月1日合併して誕生した日立製作所の100%子会社である。

日立ソリューションズが推進しているサービスに活文 デジ活シリーズがある。活文 デジ活シリーズは、XVLファイルにパスワードやアクセス権限等のセキュリティを付与する活文 XVL Signer、また活文XVL Signer でセキュリティが設定されたXVLデータを再利用した際に、変更履歴や監査証跡を残す活文 デジ活ガード、そして今回新たに、CADのような大容量データの送受信に役立てる活文 デジ活ワイド(以下、デジ活ワイド)という製品が加わった。

国内・海外拠点とのデータ授受における課題・問題点

多くの企業がビジネススピードの加速、コスト削減、販売地域の拡大を目的に生産拠点を中国、タイ等の東アジアを中心にシフトし、グローバル化を強力に推進している。 海外の生産拠点というと東アジアが中心になるが、これらの国々は未だ国内の通信インフラが弱く、データ授受の手段が常に問題になってくる。また、近年の生産傾向は少量多品種型の生産が主流となっており、以前と比較して生産する製品の種類が増えている。これにより必然的に現地の生産工場と日本の設計部間でデータを送受信する回数が多くなっているのである。

では、一般に企業は日本の本社と海外の生産工場間でのデータ送受信をどのように行っているであろうか?頻繁に行われる手段としては、送信するデータを細分化し、メールで数回~数十回にわけて送信する方法、またはCD-ROMで郵送する方法である。 しかし、これでは情報共有に時間と手間がかかりすぎるため、極めて非効率である。だからといって、データ授受のためだけに通信インフラを整備するにはコスト面での負担が大きすぎるのもまた、事実である。

デジ活ワイドの概要

そこで日立ソリューションズではこれらの遠距離間でのデータ授受の問題を解決するソリューションとしてデジ活ワイドのサービスを開始した。

デジ活ワイドの特徴としては、①メールに添付することができない数ギガバイトサイズの大容量データの授受が可能であること、②遠隔地とのデータ授受において従来のhttpより高速に通信処理ができること、③既存のインターネット回線を利用するため、あらたな設備投資費用が発生しないこと、という利点が挙げられる。

このデジ活ワイドの仕組みを簡単に説明すると、通常、サーバからデータをダウンロードする時は、データを通すセッションを1本設置して、そこをデータが流れるという仕組みになっている。これに対しデジ活ワイドの場合は、データを授受するネットワークの距離に応じて、データを通すセッションを複数設け、その複数のセッションを使って、データを細切れにした状態で転送するのである。

これにより、仮にセッションが1本切断されたとしても、他のセッションを利用して送信することができるので、データ転送の確実性が向上するのである。  大容量になりやすい3Dデータの授受を行う際は、用途に応じてCADデータよりもXVLデータでの授受を推奨している。XVLはCADに比べデータサイズが1/100程度であり、かつ用途に応じたデータの加工が容易であるため、必要なCADデータをピックアップし、それをXVLに変換し、セキュリティ手段として活文XVL Singerで暗号化してデータ転送するのが、効率的であると考えている。

まとめ

現在日本の製造業の海外移転は否応なく進んでいる。多品種少量生産も進んでおり、日本と海外生産拠点との間でのデータ授受はますます増えることが予想される。日立ソリューションズのデジ活ワイドは、中国、米国、ヨーロッパの国々と大容量データの送受信テストを行い、大幅な時間短縮効果を実証している。日立ソリューションズのデジ活ワイドとラティスの軽量化3Dデータ:XVLを組み合わせれば、海外生産拠点とのデータ授受に費やす時間が大幅に短縮され、グローバル生産に大きく役立つであろう。

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