3D活用を広めるということ
株式会社アルゴグラフィックス
大森 英明 様
第4事業部ビジュアライゼーション推進部 部長
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事例紹介
株式会社アルゴグラフィックス
大森 英明 様
第4事業部ビジュアライゼーション推進部 部長
アルゴグラフィックス(以下、アルゴ)は1985 年に設立され、現在単独では社員数451名の会社である。アルゴは、PLM ソリューションを中核としてHPC/サーバー・ソリュシ ョンを通じ、付加価値を創造するテクニカル・ソリューション・プロバイダーである。2010年にアルゴは旧伯東インフォメーション・テクノロジー(以下、HIT)を完全子会社化した。 大森氏はHIT で2000 年からXVL を販売していたが、現在は引き続きアルゴにてXVLの販売サポートを担当している。
近年、3Dデータの活用が企業内で進んでいるが、その実態はどうであろうか?確かに設計・開発部門では3DCAD の導入は進み、レビューや解析、帳票作成などの実務でも3D が 利用されている。 一方上記以外の生産・製造部門では、3D を見ることは出来るが、実務までにはなかなか利用されていないケースや、業務の主流は2 次元図面に依存しているといった状況が多く、部門や業務により3D 活用に対し温度差がはっきりしているのが現状である。
しかしアルゴが推奨する3D データ活用は、設計・開発部門だけにとどまらず、生産・製造部門を含めた全社での3D 活用である。すなわち、社内情報を3D という形にビジュアル化し、そのビジュアル化された3D 情報成果物を、ものづくり視点で全社活用するのである。そして、その際の3D 化の素材の一つとしてアルゴはXVL の利用を提案している。
では全社、とりわけ生産・製造の現場で3D活用を効率的に展開するにはどうしたらよいのだろうか?そのポイントとして、「現場が正しく理解する」、「現場を正しく理解する」、「現場で利用できる」、「現場が喜ぶ」の4点が挙げられる。
まず、「現場が正しく理解する」とはどういうことか?それは現場スタッフに次の3点を理解してもらうことである。①3Dデータは活字にくらべ情報を分かりやすく伝達することが出来るということ。②3Dは業務に役立つ素材の一つにすぎないということ。③3Dを導入する際に、3Dは決して既存のやり方や既存素材をやめてしまうことを意味するのではなく、あくまでも既存の素材×(かける)3D素材という考え方で、相乗効果があることの3点である。
次に「現場を正しく理解する」ことである。3D活用を推進する側が現場の業務を正しく理解するとは、現場の業務での“入力情報”、“出力情報”は何か?現場に伝達する情報に過不足は無いか?を踏まえ、現場の状況を正しく理解することである。
現場が正しく3D活用の意義を理解し、3D活用を推進する側が現場を正しく理解したら、次に必要なのは「現場が利用できる」すなわち「現場が利用しやすい」状態で3D を提供してあげることである。
この点についてアルゴは以前から、直観的な操作を実現出来るタッチデバイスを提案している。
またラティスが提供している無償ビューワのXVL Player は多機能であるため、現場で使いこなすにはやや難しい場合がある。そこでアルゴではXVL Player の開発キット「XVL Player SDK」を使い、ビューワの機能を本当に現場で必要となる最小限に抑えた簡易ビューワを作成し、より直観的に現場で3D が活用できる環境を整えた。これにより3D活用に抵抗を感じていた現場のスタッフも面白がって3D を活用するようになり、3D へのハードルが格段に下がったのである。
最後に「現場が喜ぶ」という点である。
必要な情報をXVLでビジュアル化し、現存する情報とXVLを統合し、現場の実務者が欲する情報を使いやすい形で提供してあげることにより、「(情報提供を受けた)現場が喜ぶ」のである。 これにより3D 活用は一気に加速することが出来る。
3Dを全社活用する際に重要なことは3Dは「ものづくりの一つの道具でしかない」という感覚であり、極端に言えば電卓と同じ感覚で3D を捉えて欲しい。電卓も3D も同じ素材であり、同じ道具でしかないのだ。
また、3Dを現場に定着させるには、何をしたいかという目的を決め、3Dといっても必ずしもデジタルに活用する必要はない。3D を紙、イラストポンチ絵等にして、現場が喜ぶ形態で提供することが大切である。
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第4事業部ビジュアライゼーション推進部 部長 大森 英明 様
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