イベントレポート

XVL 3次元ものづくり支援セミナー2013 講演レポート

セミナーでの講演をレポートで公開します

事例紹介

海外特別講演

CATALOGCreator を利用した電子パーツカタログ作成にける
飛躍的な生産性向上を達成したユーザー事例のご紹介

TID Informatik GmbH

Business Processes Technical DirectorMr. Rafi Boudjakdjian

会社概要

TID Informatik GmbH は 1976 年ドイツにて設立されたテクニカルドキュメンテーションのサービスプロバイダとして設立された。現在の従業員数は 22 名。2001 年よりパーツカタログ制作用アプリケーション CATALOGcreator の販売を開始し、これまで 280 以上のライセンスの販売実績がある。また、そのうちの 100 ほどは 3D デジタルパーツカタログ制作用として利用されている。現在、CATALOGcreator を用いて現在年間 5 万ものカタログが生成され、およそ 120 万人のユーザに利用されている。

電子パーツカタログに求めるもの

電子パーツカタログに求められる要件は、カタログの提供者と閲覧者、それぞれの立場から整理すると以下のようになる。

( カタログ提供者 )

  • カタログ制作の自動化
  • Web 配信
  • 閲覧者に対するサービスの向上

( カタログ閲覧者 )

  • 部品検索の高速化
  • 発注プロセスの簡略化

CATALOGcreator は上記の提供者・閲覧者何れからの要件を満たしていると自負している。

事例

ここで CATALOGcreator による一つの成功事例を紹介したい。

この事例は包装機械の会社 OPTIMA Packaging Group GmbH での事例である。同社グループは社員 1,700 人、年間売上約 400 億円、輸出率 80% というグローバル企業。同社の包装機械のターゲットは製薬・不織布・コンシューマ・ライフサイエンス分野と多岐に亘っている。

同社はこれまで、包装機械 1 台当たりのカタログ制作に 15 日程度を要しており、製品出荷後カタログを提供するのに 2-3 ヶ月もかかっているという状況であった。更に部品等の変更に対応するカタログの更新にも膨大な工数を要しており、往々にしてそうした更新を諦めてしまう場合すらあった。

こうした問題を解決するため OPTIMA は TID に電子カタログによる提案を求めたものである。

TID が提供した CATALOGcreator によるソリューションでは、OPTIMA 内の E-CAD 部門と M-CAD 部門で作成したデータをデータベースシステムに統合し、3D データを XVL に変換するとともに、E-CAD と M-CAD 間のデータの相互リンクを図る。これらのデータをもとに CATALOGcreator を使用してカタログを Web や PDF あるいは従来のプリントといった多様な形式で出力することができる。この際、データに不備があればモデルの編集を XVL Studio 上で行う。

彼らが XVL を採用した理由の一つが、大規模な包装機械のモデル全体を 3D で表示でき、簡易に編集ができるというものである。

CATALOGcreator では選択されたパーツの詳細ビューを XVL Player API を用いて表示コントロールしている。画面上のリスト・ 3D ビュー・詳細ビューは全て連携されていて 2 次元・ 3 次元間の画面切り替えが容易に行える。便利なことにリスト上のパートは全て自動的に XVL を使用して 2 次元の爆発図への表示変更が可能である。

爆発図上の形状とパートも連携している。回路図上で該当部品を表示させることも出来るので、メカパーツとエレキパーツの相互連携ビューが可能だ。視認以外にも、キーワード検索機能が実装されているため、パート番号・属性・付属情報でも検索可能である。加えて、メカ・回路図両方からの検索も実現している。

CATALOGcreator によるソリューションの導入によって、カタログ生成時間が一つあたり、15 日程度から 2 時間にまで短縮することが出来た。また、これまで製品出荷後 2-3 ヶ月を要していたカタログ提供を、製品出荷後即座に行うことができるようになった。

更に、部品等の変更に伴うカタログ更新も 1 日以内で行えるようになった。 誤配送は 90% 減り、部品注文までの時間も 50% 以上削減することが出来た。該当部品を見つけるまでの所要時間も 50% 以上削減、結果ドキュメントの精度は向上し、顧客満足度も向上した。

しかも、こうした大きな導入効果があったにも関わらず、導入にかかった投資は 15 百万円程度に過ぎないのは驚異的である。

以上のように、OPTIMA では XVL をベースとした CATALOGcreator の導入で高い ROI を実現している。

XVL 3次元ものづくり支援セミナー2013
講演レポート


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