ラティス、CAD データを 1 / 100 以下にして表示可能な XVL Viewer の無償ダウンロードサービスを開始

XVL Viewer はマイクロソフト社の Windows の ActiveX コントロールとして提供され、Internet Explore を介して 3 次元の表示ができる。もちろん、別途、無償配布されている 3 次元デザインツールのラティスデザイナーで作成した XVL を転送、表示させることもできる。XVL Viewer V2 と比較して、表示の際の追従性が約 2 – 3 倍、向上しており、数万ポリゴンレベルの形状でも、高速に確認することができる。

XVL はインターネット環境の 3D 表現形式である VRML を、ラティス社にて拡張した形式で、通常の VRML より 5 – 100 倍程度に軽量化して表現することが可能である。今回、製造業で必須となる高精度の曲面表現のために利用される CAD 特有のトリム曲面表現を内包することで、複雑な曲面形状を持つ CAD データも極めて少ないデータ量でネット転送可能にすることが可能となった。XVL Viewer V3 の推奨稼動環境は以下の通り。

対象 OS：Windows95,98,NT
最小 CPU：Pentium166MHz 以上
最小メモリ：64MB 以上

CAD データに対応した XVL Viewer の無償配布により、従来、製造分野に留まっていた 3 次元データを XVL 化することで、広くネットワークで 3 次元データが利用可能となる。インターネット環境における 3D データの流通は、そのデータ量がボトルネックとなっていたが、軽量な XVL の出現により、WEB における 3D データの普及が急速に加速されると期待される。また、ラティス社は CAD / CG ベンダー向けにラティスデザイナーの技術ライセンス契約を開始しており、各社から製品が出荷されることで、XVL はさらに普及する見込みである。

ラティス・テクノロジーはインターネット上での 3D ソリューションを提供するために 1997 年 10 月、慶応大学の千代倉教授らが中心となって設立した、R & D 指向のインターネットベンチャ企業。XVL 技術をベースに、非常に軽量なソリッドモデラーで、データ軽量化機能を実現したラティスカーネル、3D デザインツールであるラティスデザイナー等の開発を進めている。

〈 XVL Viewer V3 の特徴 〉

• ☑ XVL Viewer はマイクロソフト社の ActiveX コントロールとして実装されている。Web の記述言語である html の中から XVL ファイルを参照することにより、インターネット環境で XVL ファイルを表示することができる。サンプルモデルでは、23M バイトの IGES により表現された CAD データを 0.8 % 程度の 193K バイトの XVL で表現し、これをネット転送表示可能にした。
• ☑ 二重ラティス構造の採用により、CAD のトリム曲面も XVL 内で表現可能。XVL が曲面表現を内包しているので、XVL Viewer で表示する際に、シェーデイングの品質をコントロールすることができる。VRML　ではこのような多重解像度を実現するためには、解像度のレベルに応じた複数のポリゴンデータが必要で、大きなデータ容量を必要としていた。XVL ファイルは非常に軽量でありながら、形状を受け取った側で、必要に応じて品質の高いシェーディングイメージを得ることができる。この特徴は CAD ビューワに必要な計測機能としても活用可能である。VRML などのポリゴンデータと比較して、高い精度の計測結果を得ることができる。
• ☑ XVL Viewer で表示する際、bmp や jpeg 等の画像ファイルを背景に置くことが可能。これを利用して、多彩な 3D コンテンツの配信が可能となった。

※ ラティス・テクノロジーでは現在、XVL Plyayer、Lattice3D Reporterなどお客様のご利用用途に応じて様々な無償 Viewer をご提供しております。