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ラティス、3次元データをXMLにて軽量表現する技術を実現したラティスカーネルV3 のライセンス供給を開始

2000年4月3日

ラティス・テクノロジー株式会社は 2000 年 4 月 3 日より、ソリッドモデリングカーネル( 3 次元アプリケーションを構築するためのツールキット )、ラティスカーネル V3 ( G1T1 レベル ) のライセンス販売を開始する。ラティスカーネルはスケーラブルな構造をとっており、ゲーム用途 ( G0T0 レベル ) から CAD データの表示用途 ( G1T1 レベル ) まで活用できるよう設計されている。ラティスカーネル V3 では、Web の次世代記述言語といわれる XML( eXtensible Markup Language )をベースにした 3D 表現をサポート、超軽量な 3 次元表現である XVL ( eXtensible Virtual world description Language ) を XML ベースに置き換えた。これにより、ラティスカーネルの扱う 3D 表現を簡単にネット上の、テキスト・イメージ・音声・映像などのマルチメディアデータと融合し、3D データをネット上のマルチメディアデータ一つのとして表現することが可能になった。

ネット上の 3D 表現として、ISO で制定された VRML97 があったが、データ量が巨大になるという問題があり、普及には成功していなかった。ラティス社の開発した XVL は、ラティス構造という格子モデルを利用することで、けた違いに少ないデータ量で精密な形状を表現、CAD データからの変換も実現したことで、しだいに市場に浸透しつつある。今回開発した新 XVL では、表現のベースに XML を採用、従来の XVL 表現と比較して、さらに 10 – 40 % データ量が削減されている。ラティスカーネル V3 では、形状デザインの結果を、この新 XVL により格納可能。さらに、ラティスカーネル V3 では、階層構造をサポートするので、CAD で表現されるようなアセンブリ構造をラティスカーネル内部に表現し、この結果を XVL 形式で出力することも可能となった。この新 XVL 技術は、米国モントレーで開催されたWeb3Dコンソーシアムが主催するコンファレンス VRML2000 の RoundUp3D において発表し、技術賞を受賞するなど、国際的な評価も得ている。

さらに、新 XVL では、サンマイクロシステムズ社の JavaScript やマイクロソフト社の VBScript などの簡単なスクリプト言語により、アニメーションの定義も可能になっている。ラティスカーネル上にこれを表示する仕組みを作成すれば、対話的に 3D 形状を変形させ、表示することが可能となる。ラティスカーネル V3 により、CAD データを取り込み軽量化し、これにアニメーションを定義して、ネット配信することが可能になる。3D の表現が XML ベースとなったことで、軽量表現された 3D データとネット上のあらゆるデータとのリンクが可能となり、3D ベースのコンテンツが大きく拡大することが期待される。たとえば、CAD データを 3D デジタル保守マニュアルや、インターネット上の 3D カタログに活用することができる。イメージや映像と異なり、3D で対話的なコンテンツとすることにより非常に分かりやすい 3D ドキュメントを配信可能になる。

従来のソリッドカーネルと異なり、ラティスカーネルはネットワーク環境で 3D 形状をデザインし、配信するシステムの基盤となることを目指している。このため、XVL 形式という軽量 かつ精密に 3D 表現可能なデータ入出力をサポートしている。XVL を出力するためには、ラティスカーネルを内包した CAD や CG システムを利用するか、IGESなどの既存の CAD データをラティスカーネルに取り込み、XVL 形式で出力すればよい。ラティス社では、XVL をデザインするためのラティスデザイナーや、XVL 形状を表示するための XVL Viewer をラティスカーネル V3 ベースに置き換える作業を進めている。

ラティス社では、EC サイト構築時に 3D データを利用する SI ベンダー、また、CAD ベンダーや大手製造メーカー等、多数の 3D データを蓄積しているメーカーで、3D を利用した ASP サービスを始めようとするベンダー等に対し、ラティスカーネルを広くライセンス供与していく。また、ラティスカーネルを利用した 3D データのネットワーク活用のためのソリューション構築を積極的に支援していく。

※ XVL Kernel の詳細はこちらのページでご確認いただけます。


用語説明

・XVL はラティス・テクノロジー株式会社の登録商標または商標です。
・その他記載されている会社名および製品名は、各社の登録商標または商標です。

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