ラティス、既存の3次元ポリゴンデータを数百倍軽量化する技術開発に成功、ラティスカーネルVer4としてVAR/OEM向けライセンス供給を開始

ラティスカーネル Ver4 では Web の次世代記述言語といわれる XML（eXtensible Markup Language）をベースにした超軽量 3D 表現 XVL (eXtensible Virtual world description Language ) をサポート。既存の大容量ポリゴンデータを軽量化し、XVL 表現に変換することで、ネット上の、テキスト・イメージ・音声・映像などのマルチメディアデータと融合し、3D データをネット上のメディアデータ一つのとして表現することが可能になった。ラティスカーネルはスケーラブルな構造をとっており、ゲーム用途 ( G0T0 レベル ) から CAD データの表示用途（ G1T1 レベル）まで活用できるよう設計されている。

ネット上の 3D 表現としては、ISO で制定された VRML97 があったが、データ量が巨大になるという問題があり、普及には成功していなかった。最近では 3D を利用したコンテンツが出現しつつあるものの、3D モデルをデザインできるクリエータが極めて限定されているために、3D コンテンツがなかなか浸透しないという根本的な問題を抱えていた。ラティス社ではこの問題を解決することを目的に、既存の 3D データを自動的に軽量化する研究開発に取り組んできた。すでに開発ずみの XVL 技術は、ラティス構造という格子モデルを利用することで、けた違いに少ないデータ量で精密な形状を再現可能とした。さらに今回は、大容量のポリゴンデータを数百分の 1 に自動軽量化することに成功したことで、既存データを手軽にネット上で利用することが可能となった。なお、ラティス社では、この XVL 技術を Web 上の 3 次元標準化を推進する Web3D コンソーシアムの中で、次世代 3D 規格である X3D の拡張機能として提案、2000 年 7 月から、世界標準としての議論が始まっている。

XVL は、サンマイクロシステムズ社の JavaScript やマイクロソフト社の VBScript などの簡単なスクリプト言語により、アニメーションの定義が可能。XVL Player を利用すれば、対話的に 3D 形状を変形させ、表示することが可能となる。ラティスカーネル Ver4 では VRML , DXF , OBJ , STL などのポリゴン入力機能をサポート、これらのファイル経由でポリゴンデータを取り込み軽量化、これにアニメーションを定義して、ネット配信することが可能になる。3D の表現が XML ベースなので、軽量表現された 3D データとネット上のあらゆるデータとのリンクが可能となり、3D ベースのコンテンツが大きく拡大することが期待される。たとえば、既存の大容量ポリゴンデータを 3D デジタル保守マニュアルや、インターネット上の 3D カタログに活用することができる。また、CG アニメーションを Web で配信することも可能となる。

ラティス社では、EC サイト構築時に 3D データを利用する SI ベンダー、CG ベンダーや大手製造業、3D を利用した ASP サービスを始めようとするベンダー等に対し、ラティスカーネルを広くライセンス供与していく。また、ラティスカーネルを利用した3Dデータのネットワーク活用のためのソリューション構築を積極的に支援していく考え。

※ XVL Kernel の詳細はこちらのページでご確認いただけます。
※ ラティス・テクノロジーでは現在、XVL Plyayer、Lattice3D Reporterなどお客様のご利用用途に応じて様々な無償 Viewer をご提供しております。