試作評価 XVL ソリューション
組立検証
大容量 3D モデルで仮想組立検証を実施
概要
組立検証における課題
- 工程検討開始のタイミングが遅い
- 組立性検証の検討不足により手戻りが発生する
- 生産時の不具合検討のため試作製造費がかさむ
- 設計変更に対して工程検討が追い付かない
組立検証に対する XVL 導入効果
3D CAD で設計した部品の 3D 図面データを XVL 化し、その中に組立て順序の情報を含めることで、製造工程の見える化を実現できます。設計および試作の完了を待たずに、組立検証作業を XVL のツール上で前倒し実行できるようになり、フロントローディングによる開発リードタイム短縮が可能になるとともに、製造性を考慮した製品の設計向上により試作回数を削減し、手戻りにかかる時間とコストも抑制できます。
組立検証における課題
工程検討開始のタイミングが遅い
生産技術部門が担当する工程検討作業は通常、部品の設計と試作がすべて完了した後に、試作品を用いて行われます。そのため、設計や試作に時間がかかった場合は、自ずと工程検討に着手できるタイミングも遅くなってしまいます。開発リードタイムを短縮するには、本来は工程検討のフロントローディングが不可欠です。しかし試作品を使わずに行う工程検討は極めて難易度が高く、一部の熟練者の経験と勘に頼っているのが実状です。
組立性の検討不足により手戻りが発生する
工程検討作業では、「きちんと順序通りに部品を組み上げられるか」「組立の過程で部品の干渉が発生しないか」「工具や冶具は機能するか」といった観点で、組立性の検討が行われます。この段階で不具合が発覚すると、その対応のために再び設計と試作をやり直す必要があります。
言うまでもなく、この手戻り作業には多くの時間とコストがかかります。設計工程において組立性を意識した設計ができれば、大幅に手戻りを削減できる可能性がありますが、そのための明確な手法は確立されておらず、やはり熟練者の経験と勘に頼っている面が大きいといえます。
生産時の不具合対策のため試作製造費がかさむ
工程検討が十分に行われないと、生産工程になってから組立性や作業性の問題が発覚し、多くの手戻り作業が発生します。特に試作のやり直しには、多くのコストと時間を要します。これを抑制するには、あらかじめ組立性の検討を仔細に行っておく必要がありますが、限られたスケジュールの中で設計と試作の完了を待ってから検討を行っていては、どうしても検討の範囲が限られてしまいます。
設計変更に対して工程検討が追い付かない
設計の完了を待ってから工程検討を行ったとしても、その後に設計変更が入る可能性は常にあります。その際、再び一から工程検討を始めていたのでは、設計変更が発生するたびに作業をやり直さなければならず、限られた時間の中で十分な検討を行うことは極めて困難になります。
組立検証の課題を XVL で解決
工程の 「見える化」 を実現
XVL は、3D CAD で作成した形状データと構成ツリーに加えて、製造ツリーや工程ツリーを作成することができます。それぞれのツリーは形状データを連動して参照することが可能です。
工程情報を 3D データと一体で管理・可視化することで、3D モデルを使った組立検証を XVL の 3D ツール上で行えるようになります。これにより、設計と試作の完了を待つことなく、設計途中のデータを使ってバーチャル環境上で組立検証を始めることができ、フロントローディングによる開発ライフサイクル短縮に大きく貢献できます。
事前検証により組立性や作業性の不具合を把握
XVL を使えば、バーチャル環境上で組立て順序や工程の検証を行えるほか、部品間の干渉やクリアランスのチェック、さらには工具・冶具を使った作業の検証などが試作レスで実施できます。また人体モデルを組み合わせれば「作業時に視界は確保できるか」といった作業性の検証も行えます。
ここで検出された問題は即座に設計に反映され、修正された設計情報が再び XVL を使って検証されます。このサイクルを何度も繰り返すことによって設計品質を高め、後工程での手戻り作業を減らすことができます。また試作を行うことなく検証作業を行えるため、試作に掛かるコストと時間も圧縮できます。
検討した結果を無駄にしない
XVL を使えば、設計変更前に定義した工程情報を、設計変更後もそのまま引き継ぐことができます。そのため、たとえ設計変更があっても、また一からすべての工程を検討し直す必要はありません。また、設計変更の前と後の形状情報の差異を、3D 上で確認できる機能も備えています(オプション機能)。
試作前の実寸大レビューで現場意見を設計に直接伝達、設計品質を向上
XVL VR では、人や治工具による組立性の検証を実寸大で行えます。直感的な操作性のため、日常業務で 3D CAD を利用していない現場作業者が現場目線で検証することも簡単にできます。3D CAD に習熟している設計者に生の製造要件をダイレクトに伝えるのにも有効です。試作前に製品設計要件・生産設計要件の双方を素早く効果的に検討することで、設計品質をさらに高め、開発リードタイム短縮や試作・量産手戻り削減につなげることができます。
組立検証向けの XVL 製品構成
XVL Studio シリーズ
検討内容 | XVL Studio Pro | XVL Studio Standard | |
---|---|---|---|
工程の 「見える化」 を実現 | ◯ | ◯ | |
現場でのミスを削減 | ◯ | ◯ | |
検証した結果を無駄にしない | ◯ | ◯ | |
より詳細な干渉検証機能 | ◯ | ◯ | |
検討結果を無駄にしない | XVL Studio 差分検出オプション | ||
作業性検証のフロントローディング | XVL Studio ヒューマンオプション | ||
実寸大モデルによる現場目線でのレビュー | VR オプション |
導入事例
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