” 設計からの現場革新 “ と “ 現場からの設計革新 ”
~ PLM と IoT の紡ぎだす可能性~
ラティス・テクノロジー株式会社
代表取締役社長
鳥谷 浩志
イベントレポート
セミナーでの講演をレポートで公開します
事例紹介
ラティス・テクノロジー株式会社
代表取締役社長
鳥谷 浩志
主催者講演には、ラティス・テクノロジー 代表取締役社長 鳥谷浩志が登壇し、「 “ 設計からの現場革新 ” と “ 現場からの設計革新 ” ~ PLM と IoT の紡ぎだす可能性 ~ 」 と題したセッションで、XVL の最新の開発戦略について紹介を行った。
「 製造業における第 4 次産業革命を推進する上では、PLM を軸とした情報活用の高度化が欠かせない。しかし設計現場に高価で難解な PLM を導入することで、逆に 3D 設計データが設計部門内に囲い込まれてしまう現象が発生している。その一方で、現場ではセンサーの吐き出す IoT データがどんどん蓄積されてきているが、設計データとの関連性は絶たれてしまっているのが現状である 」
鳥谷はこう指摘し、この課題を解決するためにラティス・テクノロジーが打ち出す 3 つのコンセプト 「 XVLパイプライン 」 「 CAD + 1 」 「 3D デジタルツイン 」 の紹介を行った。
ラティス・テクノロジーが考える 「 真の PLM 」 とは、設計 PLM だけでなく、これに 「 ダウンストリーム PLM 」 を加えたものと定義しており、これを実現するには設計のみならず、ものづくりにかかわるすべての工程やプロセスにおいて設計情報を共有することが不可欠だと考えている。そのために使われるのが軽量 3D 技術の XVL であり、XVL データをさまざまな工程で利用できるよう流通させる仕組みのことを 「 XVL パイプライン 」 と定義し、さまざまな製品・ソリューションを提供している。
つい先日には、新たに 「 XVL Contents Manager 」 という製品をリリースした。これは、PLM 情報と XVL をシンクロして正しい設計情報を生成し、自動的に帳票の作成と更新を行うことで的確な情報伝達を可能にするものだ。近年では国境を越えたグローバルなプロセスにXVLパイプラインを適用する例も増えてきており、XVL Contents Manager を活用することでグローバルなもの作りプロセスの超フロントローディングを実現できる可能性が広がる。
「 CAD + 1 」 とは、「 XVL 技術を使って CAD ではできない表現や検証を可能にしていく 」 というコンセプトおよびそれを実現するためのソリューションを指す。近年では、パートナー企業との協業によってさまざまな技術を XVL と組み合わせ、多種多様な CAD + 1 ソリューションが実現している。例えば図研とのコラボレーションによるエレキ設計情報の XVL への取り込みや、点群データと XVL を組み合わせた 「 現地現物によるデジタル検討 」 などがその代表例だ。既にトヨタ自動車では、この現地現物データを使った 「 モノライク DA 」 によるフロントローディングに取り組んでいる。
また建築業における BIM( Building Information Modeling )」 の建築モデルデータと、PLM の製造モデルを、XVL の 3D データとして融合させる取り組みも進んでいる。既に東芝エレベータがこの仕組みを導入し、2D 図面では把握しにくい現場課題を直感的に確認し、課題を早期解決できるようになったという。
「 3D デジタルツイン 」 は、今年からラティス・テクノロジーが提唱している新たなコンセプト。現場で発生する膨大な量の IoT データを PLM データと紐付け、XVL の 3D モデルとして表現することで、第 4 次産業革命にふさわしいフレキシブルな生産を実現しようというものだ。現在、GE の IoT プラットフォーム 「 Predix 」 と XVL を連携させることで 3D デジタルツインを実現するソリューションを開発している。
「 日本における第 4 次産業革命を実現するには、デジタル検証のさらなる徹底、設計情報の全社流通、そして現場で発生した IoT データをはじめとする “ 現場視点 ” を上流工程にフィードバックする取り組みが鍵を握るのではないか。こうした取り組みを進めることで、日本の製造業の皆さんとともに第 4 次産業革命を成功させ、ドイツの Industrie4.0 を超えたいと考えている 」(鳥谷)
XVL だからできるエレクトロニクスデザイン
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” 設計からの現場革新 “ と “ 現場からの設計革新 ” ~ PLM と IoT の紡ぎだす可能性~
ラティス・テクノロジー株式会社
代表取締役社長 鳥谷 浩志
CAD + 1 へ ものづくり改革の布石
日置電機株式会社
技術4部 技術10課 課長 水出 博司 様 / 製造部 生産技術課 係長 宮下 久 様
3D レーザースキャナの効果的な活用方法のご紹介
株式会社エリジオン
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「見る」から「活用する」へ。〜 XVL +1による最新のアイディアを事例からご紹介〜
キヤノンIT ソリューションズ株式会社
エンジニアリングソリューション事業本部 3Dソリューション技術センター 部長 八木 則明 様
導入事例の詳細などご不明な点はお気軽にお問い合わせください。
XVL 3次元ものづくり支援セミナー2017 講演レポート