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ものづくりコラム|第1回.手順書化ブームは何処に?

2018年6月12日

XVL コラム

ものづくりコラム

第1回.手順書化ブームは何処に?

ニュースでも大々的に報じられ記憶している方も多いと思います。マクドナルドが日本に上陸して 10 年程度で急成長した陰にはマニュアルの存在があり、“企業が成長する鍵としてのマニュアル” に注目が集まりました。

会社全体でマニュアル化の活動は流行していました。また、世界的にもISO9001 から始まるマニュアルブームが続き、マニュアル化の全盛期が到来したのが 90 年代です。

この時、最適な工程設計がされた上での確実な遂行を求めたドキュメントがマニュアルだと正確に理解していた人も少ないと思います。このマニュアルが企業の中でどの様な位置付けとなっていたかは、その企業によって異なると思われますが、欧米におけるマニュアルの位置付けと大きく異なっていた事に、私は最近気付きました。

マニュアルの目的は何処にあるのでしょうか?それは誰でも・何処でも運用が出来るためのドキュメントです。でも、 OJT 無くして運用出来ていないケースが多いのでは無いでしょうか?また、 OJT がむしろ主体となっていて、ドキュメントはあまり見ていない事も見かけます。

マニュアル化を推進しているのに、何故このような事が起きるのかを分析してみました。すると、マニュアルの内容に異なる用途の事柄が混在して描かれていることが分かりました。これが上手く使えない原因になっていたのです。

作業手順を例に考えると、正しい手順が記載されるのが当然ですが、標準作業が訓練されているのが基本になります。 一般的に訓練が明確に実施されていないため、手順と要領が混在して記述されているのが実態です。

この状態では目の前の生産に対応できず経験者優遇の風潮は拭えません。マニュアルの時代が訪れても、本質的な運用形態が整っていない状態では機能してきませんでした。

昨今の海外展開や生産変動への対応で経験者優遇の成立たない時代に、もう一度見直す必要を感じます。

「誰でも・何処でも」の実現は、ものづくり現場では注目のキーワードです!

次回のコラム掲載をお楽しみに!

《 第2回.設計ツールの変革は何をもたらした?


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