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ものづくりコラム|第8回.大がかりな外注化は何のため?

2019年1月15日

XVL コラム

ものづくりコラム

第8回.大がかりな外注化は何のため?

バブルの崩壊、リーマンショックなど景気の大減速により、企業は大きな売上の減少に直面してきました。その際に、フォーカスされたのは固定費、その中でも特に人件費でした。生産力を保ちつつ、落ち込んだ際のリスクを最小限にする事が求められ、外注化・ EMS 採用の増加へつながっています。

昨今、上場企業はますます株主の目を意識し、安定した利益を確保する必要に迫られています。その結果、労働力を柔軟に増減できるよう、外部委託することが多くなってきています。大義名分は理解したとして、何となくしっくりこない方も多い事でしょう。

外部委託を拡大する過程で、得たものは生産力だと思います。しっくりこない部分を持っている方は、失っているものに気づかれているのかもしれません。では何が失われているのでしょう?

一般的に内部で生産していたものを外部委託する場合、内部で使っていた資料を転用します。その際に委託先で至急立ち上げるといった名目で OJT を行い慣れを作ってしまいます。一度慣れを譲ってしまうと社内でこれを維持する事が出来なくなってしまい、委託先を変えると委託先間でしか慣れの移管が出来ない状況になってしまいます。そして気付いた時には社内技術の流出となっているのが実態です。

なぜこのような状況になってしまったのでしょうか?

社内で運用している段階で慣れとは何かを分析し、標準化を行ってこなかった事がその理由です。日常的な業務はいつの間にか普通になっているもので、初めての人や、外部の人にはわからないと思わなくなってしまうものです。

この機会に見直し、社内技術の定着をする活動に力を入れましょう!

次回のコラム掲載をお楽しみに!

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