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3D 図面が参照可能な無償ビューワ「XVL Player」をリリース ~3D 図面の流通促進で製造業 DX を支援~
2023年2月27日
ラティス・テクノロジー株式会社 (本社 東京都文京区、代表取締役社長 鳥谷 浩志、以下、ラティス) は、XVL に変換されたセマンティック PMI の 3D 図面情報を、生産技術や製造、仕入れ先などで 3D CAD を利用せず手軽に閲覧できる無償ビューワ 「XVL Player」 の最新版 Ver.23.0 (以下、新バージョン) の提供を 2023年2月22日から開始しました。新バージョンにより、図面と同等の情報を超軽量 3D の XVL 上で手軽に誰でも参照できるようになります。
製造業では、製品設計図として 2D 図面が広く利用されています。2D 図面は、読み解くには熟練のスキルが必要であり、また、情報を見落としやすいといった問題がありました。たとえば、図面に記載されている表面処理などの加工情報や公差情報、注記、寸法などの設計情報を、正しく把握して読み取るには、図面のルールを理解する必要があり、その教育には長い時間を必要とします。また、2D 図面では、対象となる基準面が分かりにくいことなどから見落としや転記ミス、誤解が発生し、設計が問い合わせに対応するなど無駄な工数がかかっていました。
設計情報が 3D 図面として展開されることで、正確に設計情報が把握できるので、設計意図を正しく把握することができます。先にリリースした 「XVL Converter Advanced」 (プレスリリース) では、CATIA V5 で設定した設計情報をセマンティック PMI*1 として XVL データに変換できます。生産技術や製造部門、仕入れ先など関係者は、新バージョン*2 の無償ビューワ 「XVL Player」 を利用することで、2D 図面と同等の設計情報を、分かりやすい 3D 情報として確認することができます。
*1.PMI (Product Manufacturing Information) とは、製品製造情報のこと
*2.PMI 参照は 3D 図面参照に対応した 「XVL Player Advanced」 モードでご利用いただく必要があります。
設計部門は 3D 設計後の 2D 図面作成業務がなくなるとともに、新バージョンにより設計意図を関係者に正しく伝えることができるので、出図後の設計への問い合わせ削減につながり、より付加価値の高い設計業務に専念できます。また、関係者が正確な設計情報を 3D で把握できるので手戻りを減らすことができます。さらに、関係者間に 3D 図面を一気に流通させることで、プロセスの並列化を促進、生産のリードタイムを短縮することができます。
なお、今回の新バージョンは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO) の助成事業 “「Connected Industries 推進のための協調領域データ共有・AI システム開発促進事業」 の一環となる 「サプライチェーンの迅速かつ柔軟な組換えに資するデジタル技術の開発支援」” において得られた成果を一部活用しています。
* 補足|セマンティック PMI とは
3D モデル上の PMI には、表示するだけの 「グラフィック PMI」 と、寸法や幾何公差の意味まで表現する 「セマンティック PMI」 の二種類があります。もともと図面は人が見て判断していたものであり、“ヒューマンビジブル” なグラフィック PMI が先行して利用されてきました。しかし、DX (デジタルトランスフォーメーション) の時代を迎え、後工程での自動化を見据えると、ソフトが自動処理可能な “マシンリーダブル” なセマンティック PMI が注目されるようになりました。
見た目は全く同じ PMI ですが、見て人が判断するのか、ソフトで自動処理が可能かで、その後の活用の幅が大きく異なってきます。セマンティック PMI が定義された 3D モデルでは、3D モデルと対比させながら、PMI を表示できます。たとえば、どの PMI が仕上げ記号かソフトが認識できるので、仕上げ記号だけを表示することができます。したがって、それだけを取り出して、加工指示書を作成することができます。
(参照元:XVL コラム|製造業 DX × 3D 成功のヒント|06. 似て非なるもの:二つの PMI )
製品情報
- ・ 製品名称: XVL Player / XVL Player 64-bit Edition
- ・ リリースバージョン: Ver.23.0
- ・ 最新版インストール:https://www.lattice.co.jp/download/xvl-player/
- ・ その他:PMI の参照は 3D 図面参照に対応した 「XVL Player Advanced」 モードでご利用いただく必要があります。
用語説明
■ XVL® について
「XVL」 (eXtensible Virtual world description Language) は、XML (eXtensible Markup Language) をベースとした超軽量 3D 表現として、ラティスが提唱する表現形式です。XVL を用いることで、3D CAD などで生成されたデータを数百分の 1 にまで軽量化することができます。また、メモリが少ない環境で巨大な 3D データを高速表示する技術の実装により、ネットワーク環境での 3D データ共有に最適な形式です。現在、干渉チェック機能を搭載した DMU や 3D ビジュアル作業手順書を作成するソリューションが市場で高く評価されています。ラティスの XVL は世界中の自動車産業、航空機産業、電機産業等多くの製造業の企業で採用されています。3D データの精度と構成情報を保ちながら、軽量にデータ表現できるという特徴から、デザインレビュー、機構シミュレーション、工程設計、作業指示、部品表、イラスト作成などの用途に活用されています。製造業の大手では、3D CAD の普及により蓄積された 3D データの有効活用を目的に、XVL 製品を全社規模で導入するケースが増加し、国内外で急速に普及が進んでいます。
■ ラティス・テクノロジー株式会社について
ラティス・テクノロジーでは、デジタルトランスフォーメーションの重要性が叫ばれる中、DX 時代を先取した 「CAD+1」 「Casual 3D」 「3D デジタルツイン」 の 3つのコンセプトに基づき、軽量 3D フォーマット技術 「XVL」 をベースとした様々なソリューションを開発・提供しています (企業概要)。
・XVL はラティス・テクノロジー株式会社の登録商標です。
・その他記載されている会社名および製品名は各社の登録商標または商標です。
当プレスリリース関するお問い合わせ先
ラティス・テクノロジー株式会社 担当:福原 メールアドレス:casual3d (アット) lattice.co.jp
※ メールをお送りいただく際は、記載されているメールアドレスの (アット) を ”@” に変更してください。