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ものづくりコラム|第5回.CAD データを使えるのは見積だけ?
2018年10月16日
ものづくりコラム
第5回.CAD データを使えるのは見積だけ?
CAD の進化と並行して加工機の 3D データ利用も進化しています。しかしながら購買のような事務作業にはまったく貢献できていない状況が続いています。
設計された部品の調達は購買部門で行います。購買のプロセスで CAD データの利用は行われ、発注先である加工メーカがコストを算出のために利用しています。
ここでの効果は加工メーカ側での加工設備への入力作業において、工数削減とミス撲滅に貢献していると思います。一方、購買側へのメリットはほとんどありません。購買部門の多くは文字情報だけで運用しているのが実態で、3D データは、技術者しか使えないものと思い込んでいるのだと思います。
本来 3D データは多くの情報が内包しています。幾何情報 ⇒ 形状、材質 ⇒ 重さや金額、色艶 ⇒ 検査や扱い等々、これらが一式で存在するメリットから、類似部品検索が可能になります。
3D データがもたらす情報と購買情報の連携は、調達方針やコスト計画などへの応用を可能にし、購買業務を変革する優秀なツールとなる大きな可能性を持っています。
改めて身の回りを見てみると、実は環境は既に出来ていても運用が旧態依然で “ もったいない “ 現象が存在します。その一例が、購買における 3D 活用だと思います。
” 購買にエンジニアリング ” 一見して馴染みがありませんが、潜在的に叶えたかった事が出来るようになるのです。
端的に言って習慣性です。手書きで作った部品表の時代を引きずっての運用で、進化が止まっているのに自覚が無いのです。
ものづくりを行っていると随所で類似品・代替え品と言う言葉を聞きます。今まで 2D 図面を読まないと類似は判らず、担当者の記憶だけで様々な対応を行っていたと思います。これでは人に依存しており、人事異動などでスキルダウンは避けられません。
文字情報ではググることが当たり前の世界となりました。生産活動で部品を動かす購買の皆さん、形状検索してみませんか?
きっと新たなる戦術がひらめくに違いありません。3D にはそんな力があるのですから。
次回のコラム掲載をお楽しみに!
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